札幌市立伏古小学校でのおとどけアート12日目。
アーティストの進藤さんは本日伏古小学校での活動の前に、同じくおとどけアートの活動が実施されている札幌市立藤野南小学校へ訪問。
映像作家の大島慶太郎さん展開したプログラムのお披露目会に参加しました。
*藤野南小学校と大島慶太郎さんのお披露目会の詳しい様子はこちらから
お披露目会が行われている体育館には、アーティストが持ち込んだ高性能のプロジェクターからアニメーション映像が映し出されています。
子ども達が熱心に参加し、ひとつの作品を生み出していったプロセスがよくわかる作品となっていました。
おとどけアートのようなゼロから状況を立ち上げていくプログラムの場合、初めからゴールが見えているわけではない。
ゴールがあるのかもわからない。
そもそもゴールを決めることがよいのかどうか、、、。
他のアーティストは学校でどんな活動をしていて、どんな終わり方をしているのか。
伏古小学校での活動が終盤を迎えて、進藤さんも「終わり方」を考え始めているようです。
さて、他の学校での活動から、いろいろ刺激と問いをもって伏古小学校へ移動。
今日は、昼休みから活動がスタート。
4年生がやってきました。
4年生はあまりまとまって「なかよし広場」に遊びに来る機会がなかったこともあり、まだまだこの空間を新鮮に感じてくれている様子。
これまで様々な学年の子ども達がやっていることを一通り試しているようにも見えます。
広場の活用が割当になったからこそ見えてくる風景かもしれないと考えると感慨深いものがあります。
昼休みが終わり5時間目。
前回突然決まったことですが、3年生が授業時間で「なかよし広場」にやってくることになっていました。
しかし、同じ空間の中でゾロゾロと現れたのは5年生。
え?あれ?3年生が来るんじゃなかった?と戸惑う我々。
どこかで連絡の行き違いがあったようで、先生方もバタバタとし始め、、、、なんと3年生と5年生が共存した状態でお互いの活動をすることに!
超カオス!これぞ伏古小!
そして案の定3年生大暴れ!
思う存分暴れ始める常連チーム。
常連チームの活発な遊び方に気を取られていたのですが、一方で、今までなかよし広場に来たことのないと思われる面々が、段ボールで造作を始めていました。
同じクラスの子ども達の中でも全く違う個性を持った人たち。
そして状況は、ますますカオスに!
どこに注目して観察していいのかもはやわからない状況です。
でも、とにかくあちこちでいろんなことが起こっていて、それぞれがやりたいことをやりたいように展開している。
なんか変なキャラクターが現れたり。
乗り物作りが流行ったり。
やたらと手紙を書いている子がいたり。
とにもかくにもさまざまな反応が爆発的のこの時間の中で生まれていく感覚がとてもユニークです。
帰りがけ、担任の先生が「もっと早くここにきていたらよかった」とある児童に言われたことを伝えてくれました。
おそらくこれまで「なかよし広場」に入ることを躊躇していた子どもが、授業の時間で全員で来てみて過ごしてみたら、その子にとってとても充実した時間が過ごせたということなのでしょう。
アーティストや、アーティストが作る場との関わり方は本当に様々です。
本当は足を踏み入れたかったけど躊躇していた子。
誰かと一緒じゃないと関われない子。
結局関わることができない子。
そういう子ども達の存在もよく見えてきました。
一方で、ルールを逸脱してでもやってくる子。
注意されるまで自分のやりたいことを優先させる子。
子ども達の動き方や関わり方はグラデーションのようです。
次回は同じ3年生の別なクラスが授業でやってくることが決まっています。
このユニークなカオス感がもうしばらく続くことを期待し、12日目の活動を終えました。
活動は残り3日間。
今回の終わり方は?
本当に終わりはあるのか?
ぜひお楽しみに。
コーディネーター:漆