さあ、ブログも遂に最後です。
クリスマス会の第1部、西脇さんのワークショップも終わり、次は子ども達との絵本の読み聞かせになります。
西脇さんのギター演奏と共に、絵本を読んでくれる子とのコラボ企画です。
いやー、これがね。
すごい、シンプルな企画のように見えるんですけど、西脇さんが何回もわくわくさんに通って、
そして色々な経緯があってこの読み聞かせになっているのです。
西脇さんがまず、この場所にやってきて子ども達と関わる中で感じた事は、みんなそれぞれで活動をしているという事。
それは、スタッフの方々に最初聞いた話と通じていて、
「この場所では何かを教えるという方よりも、子ども達のやりたいことに寄り添える人がいい」という事でした。
それは前にもブログで書きましたが、この放課後等デイサービスという場所が、教育の場ではなく療育の場であるということが大きいと思います。
もちろん子ども達が数人で何かをしていることもありますが、
この場所で大切にしているのは、子ども達が教育に合わせるのではなくて、まず1人1人がやることをやって、やりたいことをやる場所なのです。
そしてこの場所にいる大人は、1人1人個性のある子ども達に寄り添い、彼らのやりたいことを見守り、時に手を差し伸べます。
こういった状況で、何かみんなで演劇なことができるかな・・・?と子ども達と関わりながら、西脇さんは色々と考えていたのです。
そして考え付いたのが、このクリスマス会でのワークショップと読み語りでした。
本屋で見つけてきた作品をテキストと画像に分け、台本を作成。
語り手を、1人の女の子にお願いします。
彼女は、国語の本の音読がとても上手で、ひとりひとりのキャラクターを声でしっかりと分けて読めるんですね。
こうして、ゆっくりと時間を掛けながら生まれた、この読み語り。
彼女が台本を読み、急きょもう一人の少年が本をみんなに見せてくれることに。
そして朝からの雪かきで握力が危うい西脇さんがギターで音楽を添えます。いい感じのトリオです。
・・・なんか、聞いているうちにすごく心地良くなって、聞いてるみんなも最後までじっと物語の中に引き込まれてしまいました。
自分も含めてですが、先生達も何かグッと胸に来る瞬間があったようです。
それが何だったのかを言葉にするのが非常に難しいんですが・・・
こんな感じで、西脇さんパートも無事終了。後半はみんなでお菓子を食べたり、ビンゴゲームをして盛り上がりました。
基本はいつもと同じ一日でしたが、この活動を通じてとても大切にしている事がキラキラっと光る瞬間を見たような気がします。
日常にある素敵な瞬間を、ひとつ取り出してみんなで共有すると、もしかするとそれはアートと言われるものになって、
そしてその素晴らしさに気付くというか、いいなぁと思うのかもしれません。
今回の支援プログラムで西脇さんは「ごっこ遊び」の中にある演劇の本質に触れてみたい/確かめたいという希望がありました。
きっと、これまでの子ども達との関わりの中で、日常の些細なやりとりの中に、何かを見つけたのかもしれません。
そんな事を思わせる、素敵なクリスマスパーティーでした。
ちなみに、表現活動支援プログラムとしてはサポート最終日となりましたが、
西脇さんはわくわくSeedさんと契約をして、隔週で今も通っているとの事。
終わります。
コーディネーター小林