前回の続き、後半です。
大島さんから透明な16ミリフィルムをもらった子ども達。各々、自由に絵を描いていきます。
そして描き終ったものは再び視聴覚室に持ってきて、それをつなげます。
子ども達が持ってきたたくさんのフィルムは、こうやって透明なテープでそれぞれをつなげます。
いいですね~、アナログの素晴らしさというか、非常にシンプルなのが魅力です。
ただ、子ども達がガンガン持って来ると、シンプルに追い込まれます。
ちょっちょょ、作業が追い付きません。
でも、そうやって手作業で行う工程も、子ども達は興味津々です。これがどうなるのか?
校長先生も隣でその姿を見守ります。そして、ついに上映の準備ができました。
部屋を暗くして、映写機を回すと、一瞬みんなが静まり返ります。
すぐに、ワイワイと声が上がり、「ここは、なんかのフェスか!?」というくらいに盛り上がります。
今さっき、子ども達が描いた絵や線が、映像の上で走り出します。
これ、非常に地味な感じなんですが、案外こういったシンプルな体験が、ひとりひとりにガツン!と響いてたりします。
何を見たのかは忘れたけど、「何かを見た」という原始的な記憶は年をとっても残り続けます。
映写機の周る音、暗い部屋、その中で光り輝く映像。自分も子どもの頃、父親に見せてもらったあの瞬間を覚えているように、子ども達にも学校で見たこの瞬間がずっと残り続けるかもしれません。
現在みんなで作っているアニメーションもそんな風にみんなの記憶に残るものになると、嬉しいですね。
続きます。
コーディネーター小林