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【おとどけアート】札幌市立伏古小学校×進藤冬華 活動ブログ11

札幌市立伏古小学校でのおとどけあーと事業11日目。

 

朝イチ、学校につく異変が、、、、、!

 

「はいれません ×」

と書かれた張り紙とテープが、段ボールで制作した渦巻状の構造物に巻かれているではありませんか!!!

 

 

数日前までは特に3年生がこの渦巻を気に入り、とても熱心に増改築を進めていました。

 


*前回の様子(精力的に渦巻で遊ぶ子ども達/増改築を進めている)

 


*前回の様子(他のクラスが立ち入らないように「このさききけん」と書いた看板を設置)

 

自分たちの場所として独占するために、さまざまな仕組みを試してしていて、独自にルールを作ろうとしていた3年生。

クッション遊びの時と同様に仲間意識・自治意識が強い。

今回の「渦巻」のことも、それはそれで面白い展開だと理解していたところだったのですが、、、。

 

アーティストの進藤さんも我々スタッフも何が起こったのか、何故この状態になったのか全く理解できません。

隣に目を凝らすと、前回まで熱心に増設されていたトンネルも完全に崩壊しています。

 

 

この惨劇は、何を物語っているのか。

早速聞き込み開始!!!

前回学校を後にしてから3日間の間に何が起きたのか。

 

何人かの子ども達や先生方に聞いてみると、、、、

・3年生が渦巻状の構造物の中に作った壁や屋根が誰かによって壊されて3年生が怒った

・その後修復したものの落書きをされてさらに3年生が激怒

・おとどけアートの期間が終わるからそれならいっそのこと全部壊したいといっている

などなど

要は「渦巻」をとりまいてこの数日いろいろな事件が起きていたようです。

結果、話の中心となっていた3年生が、自分たちがどうしたいか先生方と話し合って結論を出すまで「渦巻」は立ち入り禁止にすることにしたということでした。

アーティストが制作した「渦巻」が予想外なハレーションを生んでいたことにびっくり!

いろいろな人のいろいろな思いや思惑が交錯している。

アーティストはこの状況をしばらくそのままにして様子を見ることにしました。

 

中休み。

今日の割り当ては6年生。

普段あまり積極的に広場にくることのない子ども達も割り当て制度になってから見かけるようになりました。

まだ広場での過ごし方に慣れていない子ども達のほとんどは、まずカーペットに興味を示し転がり出す。

これは1年生から6年生まで皆一緒です。

 

 

もう6年生ですから、何をして遊ぶというわけでもなく、とりわけやることがあるわけでもないので、一緒に習字をやることに。

本日のお題は、

・こんなことになっていいんですが?

・ねえちょっと

・ここからきけん

・立ち入り禁止

・ガムテープ

・ハサミ

・かくれる

・独占

・Oh Yeah

・クールダウン

・呼びに来るから大丈夫

・Okな人

・壊しちゃいそう

 

 

なぜこの文字を書くのか、エピソードを共有しながら、あるいは意味もわからずじっくり書いていきます。

読み上げることも、書くことも、そしてそれを展示することも抵抗感がなくなってきた様子。

高学年らしい、のんびりと時間が過ぎていきます。

 

 

中休みが終わり、6年生が引き払った後、あまり状況をわかっていない子ども達の手によって「渦巻」に巻かれたテープと立ち入り禁止の看板が撤去されてしまいました。

そしてまた壊される「渦巻」、、、、、。

 

 

そもそも立ち入り禁止にする理由が3年生のためだとしたら他の学年の子ども達からすると納得し難い状況もあるかと。

この後どうなっていくのか、またまた面白い展開になってきました。

 

昼休み。

この時間の割り当ては2年生。

「初めて来た!」

という子も多く、みなさん特に状況を荒立てることなく楽しくのんびりお過ごしになっています。

 

 

なんとなく6年生と雰囲気が似ている2年生。

割り当てが決まってから、その辺りの実態が徐々に鮮明に見えてきました。

 

さて、肝心の「渦巻」ですが、今後の扱い方について改めて放課後に先生方と相談。

今回の経緯を改めて確認し、次回私たちが来るまで立ち入り禁止は解除し、子ども達の使い方に任せることになりました。

 

 

「渦巻」が装置となり、様々な人が、様々ことを考え、様々な行動にでる。

なかよし広場を取り巻く状況は、刻一刻と変化していきます。

次回は、何が起こるのか、、、。

もはや予測不能な状況ですが、ますます興味深い展開となってきました。

是非お楽しみに!

 

コーディネーター:漆