三日目は、中休みの少し前に学校へ到着しました。基地として使用している開放図書館に荷物を置き、簡単な作戦会議を行います。水曜日は昼休みがない日のため、子どもたちとの交流は中休みなどの限られた時間帯が中心となります。

そうこうしているうちに中休みの時間となりました。この日もHIKARIさんは意気揚々とギターを担ぎ、広場へ向かい歌をうたいに行きます。一方で黒田さんは、校内を静かに巡っていきます。同じ時間と場所にいながら、その関わり方は対照的であり、まるで「静」と「動」のような良い対比を生み出しているように感じられました。外は雪模様で、校庭では子どもたちが元気よく雪の上を走り回っています。その様子を横目に見ながら、私たちは構内を探索していきました。

時折、教室内にも足を運び、子どもたちに声をかけたり、絵を描いている子たちの作品を見せてもらったりする場面もありました。また、ふと近づいてきた一人の子が「アーティストの人ですか?」と声をかけてくれるなど、短い時間の中でも自然なやり取りが生まれました。

子どもたちとの時間は、不思議とゆったりとした感覚で流れていきます。外でにぎやかに駆け回る子もいれば、教室の中で静かに過ごしている子もおり、その過ごし方はさまざまです。そうした様子の中を縫うように校内を歩き回る黒田さんの周囲には、どこか独特の空気が漂っているようにも感じられました。

(三年生の作品が気になる様子のコーディネーター漆さん…)

中休み以外の時間帯は、引き続き文集に目を通しながら今後の作戦会議も。

学校内を回る中で、常に回遊し続けるよりもどこかに腰を据え、その場で先生・子どもを問わず情報を持ち寄ってもらう形が良いのではないか、という話題が出ました。にちにち新聞にも掲載された「情報求む!!!北都小学校に関する面白い話があったら黒田大スケに教えてください」という呼びかけを、学校内でどのように展開していくかについての検討です。中休みや昼休みの時間を活用し、誰でも気軽に立ち寄って情報を伝えられる場所をつくれないか、そのためには話しかけやすい言葉や、入りやすい雰囲気づくりが重要ではないかと意見を交わしました。

その中で、HIKARIさんがちんどん屋のようにギターを鳴らしながら校内を回って宣伝を行い、あわせて学校各所にポストのような情報ボックスを設置してはどうか、というアイデアが出ました。

↑こちらはHIKARIさんのSNSなどの情報。子どもたちにSNSアカウントはないのか?と訊かれることが多かった為、さくさくっと書いていらっしゃいました。今回もまた、黒田さんのおとどけアートの横で派生して活動が生まれていっていますね。
活動内容について藤根校長に相談し、校内に拠点を設けて情報を募集することや、ちんどん屋のようにアナウンスする行為について許可をいただいたところ、快い返答をいただきました。さらには、金曜日の給食の時間に校内放送で呼びかけを流してもらえることとなり、全校児童に向けて周知できる見通しが立ちました。視聴率100パーセントの校内放送です。
また藤根先生、その話をした少し後に、「とくダネです!」と言って開放図書館を尋ねてきてくれました。じつは「学校内におばけが出る」という話があるのだそう!前日にしていたお化けの話などは藤根先生にはしていなかった為、おどろきつつ、やっぱりあるんだ!という喜び?とともに一同耳を傾けます。藤根先生によると、以前は遅くまで残って仕事をしている先生が多かったそうで、その際は職員室の窓に紙を貼って仕事をしていたのだそう。というのも、「人の気配が気になるから」。もちろん遅い時間、廊下に実際に子どもや生きた人がうろうろしているわけではなく、幽霊の気配が職員室前の廊下をうろうろしているからだと・・・・
現在はそんなに遅くまで仕事をしている先生もいないので、その風習はいつの間にか無くなっていたそうですが、興味深いお話でした。

文集を読みながら話が弾みます。

この日は給食の時間にクラスへお邪魔することは見送り、一旦お休みの日です。諸事情により少し早めに切り上げる予定でもあったため、結果としてこの日は翌日以降の活動に備える時間にもなったように思います。ちなみにこの日のうちにコーディネーターの漆さんが、近くのスーパーから情報ポストとして使用する段ボールを用意してきてくださいました。具体的な形もすこし見え始め、次の展開へ向けた準備が少し整った一日でもありました。

本の山の向こうの黒田さん。
準備室は正午前後から日が差し込み、黒田さんの背中を照らしていて良い感じです。