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【おとどけアート】札幌市立手稲西小学校×千葉麻十佳 活動ブログ1

札幌市の小学校では、夏休みが明け二学期を迎えてまもなくのタイミングで2021年度のおとどけアート事業の第一弾が、札幌市立手稲西小学校で始まりました!

手稲西小学校は札幌市の最西端の小学校で、かつて栄えていた手稲鉱山への向かう道沿いに位置しており、窓からは山と海が見渡せる自然に囲まれています。また、特色として手稲鉱山で実際に採れていた鉱石や当時の道具、関連する資料が展示してある「鉱山の部屋」という部屋もあり、それが影響してか石好きの子どもが多いのだとか。

この度そんな素敵な環境に囲まれた小学校で活動を行うのは、美術作家の千葉麻十佳さん。
これから12月まで定期的に通いながら、そこにある様々なものや要素を拾ったり見聞きし、そこに通う子どもたちとの交流活動を行っていきます。

 

さて、改めて活動初日となった8月26日(木)は、新型コロナウイルス感染症のまん延防止措置の期間の中で行われたため、残念ながら子どもたちとは積極的な交流活動は控えることとなりました。この日は朝、TV朝会に出演し、放送室から子どもたちへ向けて画面越しに千葉さんがあいさつと自己紹介を行いました。

実は、これまで石を使った作品を制作してきた千葉さん。今日は面白い石を持ってきてくれたとのことで、画面越しに見せようと試みていたのですが、カメラのピントが合わず逆に程よい感じのモザイクがかかったように映ってしまいました。しかし、きっと石好きの子どもたちが訪ねてくることが予想されました。

TV朝会を終えると、今回の活動拠点となるプレイルームにて、とある作業にとりかかりました。用意したのは、木枠とカラフルな布たち。

これらを組み立てて今後の作品制作に向けた実験を行います。こちらは、実際に組み立てている様子です。

過去の制作でも取り扱ったことがあるということで、手慣れた様子で組み立てていく千葉さん。

木槌でトンカントンカン音を立てながら何やら出来上がっていく様子を子どもたちがなんだろう?なんだろう?と廊下からじっっっと見守っていました。

そして布がピンと貼られた木枠ができたら中休みにそのまま外へ持っていき、近くへいた子どもたちに日の当たるところを尋ねる千葉さん。同時にこの木枠がどういったものなのかをお話ししていました。

実は、この布の貼った木枠は太陽光による"退色"といった仕組みを利用し、日が当たっていないところは地の色が残り、日が当たっているものは色が薄くなったり変色していくといったもののようです。

設置する場所の日当たりの強さや置く期間によって微妙な変化の違いが出てくるということで、中休みは日当たりスポットを探しました。良さそうな場所が見つかったら固定していきます。

この場所は今後、布の模様は想像できそうですが、太陽の高さや角度は日々刻々と変わっていくので、どんな模様で残ったりするのかは、できてからのお楽しみですね。

その後は組み立てては設置、組み立てては設置の繰り返しでした。

学校の許可を得ながら最終的に学校の敷地内に7つ設置しました。

作業のお手伝いをしながら布の退色について千葉さんからお話しを聞いていて意外だったのは、日照時間よりもその瞬間の光の強さだということ。つまり日照時間が短くでも強い光に当たる場所であれば、ただ日照時間が長い場所よりも退色が進むとのことです。

これらの変化が見えてくるには一体どれくらいの期間が必要なのか、またどのように変化していくのかは気長に待つほかありません。楽しみに待ちましょう!

 

さて、この日はもう一つ面白いことがありました。

千葉さんが朝のTV朝会で映していた石を、休み時間で出会った子どもたちに見せたりしたのですが、それに感化されたのか急にグラウンドで石を集める子どもたちが続出!その後片手で持ちきれないほどの石をもらいました。

そこでせっかくなので、活動拠点となっている教室に並べて展示品みたいな雰囲気を設えてみました。

どうですか?なかなかかっこよくないですか?

グラウンドに数えきれないほど落ちている石たちなのですが、一つ一つ見たり比べたりするとすごく魅力的に見えてきますよね。一度にたくさんの石を渡されたとのことで千葉さんは、一人一人になんでこの石を選んだのか聞けばよかった!と悔やんでいたのがまた印象的でした。

そんなこんなで千葉さんが持ってきた石も一緒に並べ、「石のコーナー」が誕生しました。

千葉さんが持ってきた石は、一体どれだと思いますか?

 

 

今後も定期的に活動の様子をお知らせしていきます。

次回の更新もどうぞお楽しみに。

 

(担当コーディネーター:杉本)