2022年度国際公募のレポートです。
1月10日(火)〜22日(日)までSCARTSコートで開催された滞在制作発表の展覧会の様子をご紹介します。
Exceeding Algorithmic Description: The Practice of the Wild
「アルゴリズムによる記述を超える:野生の実践」
Vindur: Alana Gregory & Elica Masuya
ヴィンダー:アラナ・グレゴリー&升谷絵里香
作品のタイトルが書かれた壁の横には扉があり、その先に作品があります。
細く暗い通路には、頭の少し高い位置に、モニターが4つあり、それぞれ異なる映像が流れます。
4つのモニターを過ぎると、広い空間があり、空間の中心には雄のエゾシカの頭蓋骨が置かれています。
頭蓋骨の正面には、大きな映像。映像はエゾシカを写しながら、山の中を進み、湖の風景や山々と移ろいでいきます。そして風の音や人の声、楽器の音などさまざまな音が重なって聞こえます。
会場には座って鑑賞できるよう、カーペットが敷かれクッションとベンチがあり、そこにもエゾシカが。中央にある頭蓋骨よりも小さい、小鹿のようです。鹿の頭蓋骨は2つとも触ってみてくださいと、アーティストからのメッセージがありました。
会場内にはアラナのアイデアで、モミの木とトドマツの香りを焚いていました。香りの中でリラックスしながら、映像とサウンドの作品を見ることができます。
会期中には、毎日のように来ては、この作品の前に座ってゆっくりと過ごしている方もいました。