アーティストインスクールブログAis_blog

【おとどけアート】札幌市立栄西小学校 × 秋元さなえ 活動ブログ16

おとどけアート in 栄西小学校 「アトリエ*サカエニシ」の見学記/11月23日

ISOです。23日を迎えたアトリエサカエニシ。
昨日、いくつか未完成の展示を残して下校することになったので、8時に登校。展示会場には、すでに8時前から登校して作業する秋元さんが。


吊り下げた押し葉の量が、ほんの少し変化している。

乾燥してくるとちょっと触れても壊れてしまうから、中休みに子どもたちが遊んだ時に触れるか触れないかの長さで調節したのだそうだ。明日からの一週間を展示に耐えてもらう40条公園の葉っぱたち。最終日の後も活動があるからそれまで頑張って!

 

玄関の解放時間までにやること。

・昨日下校間際に完成したコーディネーター小林氏のマンガを貼る場所を見つける。
・この展示のタイトル
・この三か月近くの活動を記録した写真を本にしたもののタイトル。
・机に置かれている空っぽのボール紙の箱。パネルボードに本を収めたものと同じ形の箱。

 

紹介マンガも展示タイトルも、本当なら展示会場の入り口を飾るのでしょうが、この会場が複雑すぎて、昨日はっきりと決まらずに下校となった。とにかく玄関解放時間に間に合うよう手を動かすしかない。綴じられていない本たちには、すでにタイトルが。

 

「わたしのなまえ」

 

「わたしのおおきさ」

「わたしのすみか」

「わたしのひろがり」

 

「箱に押し葉を入れていって貰えますか」

40条公園の松ぼっくりは展示に加えるか迷っていた秋元さん。子どもたちが拾ってくれた松ぼっくりなのでやっぱり入れることに決めたらしい。お手伝いしてくれた子どもたちの中で「はい、どうぞ」をしてくれた小さな女の子は、もしかしたら今日、お母さんとここに来るかも。。。吊り下げに使おうとたくさん集めた落ち葉たちを散らすようにのせていくと、リバーネームの書かれた押し葉が秋元さんの手で乗せられていく。五冊目の「綴じることのできない本」が出来上がり、リバーネームインタビューの関連のものといっしょに机に並べられた。

 

それを作りながら、同時進行で秋元さん、最後まで書かずにいた展示タイトルを書いていく。

 

 

それを玄関側の通路展示スペースに。

保護者の入校時間8時35分が刻々とせまって来ているなか、とよひらがわ教頭先生から、提案が。

「昨日こちら(玄関横)を塞いだそうですが、やっぱり少し開けましょう。あと、玄関から展示スペースへと誘導するポスターみたいなものを書いてもらえますか?」

教頭先生と秋元さん、ISOの3人で急遽1メートルほどパネルボードをずらして、映像作品を置いている突き当たりだった左側に出入り口を作り、保護者の帰る通路の玄関扉に、「アトリエサカエニシはこちら→」と書いて貼りました。この→の下に、小林マンガを貼ってみることになりましたが、ガラスは開け閉めされるもので、帰りのルートから展示スペースまでは、体育館へ向かう通路を挟むので、なんとも言えない違和感が。

昨日ボード一枚分開けて保護者の待機スペースを兼ねて展示を見せたい、と言う若い先生方の要望から、あざぶ・ふしみいなり先生の「最初にアーティストが出した要望をどうして変えるのか」と、アーティストに寄り添ってくれたことから再びパネルボードを戻して再びコの字方の空間に戻って展示スペースの横に、体育館へ向かう通路、その隣に玄関へ帰る通路の三本の川の流れができたのですが、保護者が間違えないようにと展示スペースの入り口に三角ポールの通行止めが置かれたので、川の氾濫でできた三日月湖のように、池溜まりのような状態になっていました。夕方帰宅ギリギリに秋元さんから体育館の方から歩いて来て展示スペースを確認してみて、と言われて歩いてみたのですが、せき止められて、入れないこと、そして一番の問題は、帰る人の流れが体育館から左手で、全く立ち寄る流れがないこと。そして、せっかく開けた人の通り道も、帰る流れと行く流れを横切ることになるので、危ない気もする。けっこう責任の大きい問題で、どきどきしています。

 

時刻は8時25分。保護者の待機スペース開場まであと10分。

そこへ、コーディネーターの杉本氏がやって来ました。昨日からここまでの状況を説明すると、「こういう時は、なるようにしかならないので、いったん待ちましょう」と、杉本氏。小林氏のマンガの落ち着き場所をいったん保留にし、しばらく会場を見て回る。。

余っていたホワイトボードを出して来て、「おとどけアートはこちら←、学習発表会はこちら→」と書くと、PTA保護者の会場の案内係に混じって会場整理をはじめた。

 


最初の30分が終わった頃、人の流れが落ち着いて来るのを見計らいホワイトボードを展示会場のこの出入り口から、子どもたちの作品展示用のパネルボードの横に移動させて、小林氏の漫画を展示。

 

 

杉本氏もマンガで小林氏を紹介。小林氏、似てる!

 

秋元さんも小林氏に写真を撮って報告。

学校側になる、という発想。学校でお出迎えする人間は、今日見にきたお客様にとってはアーティスト側も学校側の人間と見られる。それぞれが線引きして考えるので、川の氾濫が起きたのか。

2年生の発表を観に来た待機のお客さまが体育館に入場すると、入れ替わりにいあざぶ・ふしみいなり先生のいる一年生が体育館から出て来るのがみえた。秋ちゃん、見たかっただろうなぁ。参観者の人の流れも行き止まりのバーの向こうで待機する少しの間、この空間を気づいて振り返っている。大きい写真パネル、40条公園の図画工作の時の「風のすみか」。一瞬見てもらえるだけで十分。

 

本日は外部からのお客さんとして芸術の森美術館の学芸員さんが展示を観にいらしてくださった。


秋ちゃんは、少し解説して途中で杉本氏にバトンタッチ。これから3年生の発表が始まるから急がないと!

3年の子どもたちが並んで、始まりの挨拶がされます。なんと、本日の発表タイトルは、「水の旅」。社会の校外学習で行った「水再生センター」にからめた、水についての発表!

秋ちゃんが校外学習から帰ってきた子どもたちの話を聞いて、いっしょに行きたかった、と言っていた水再生センター。秋ちゃんは1、2回目の栄西小学校周辺探索で、単身で見学はしているけれど、やっぱりみんなで見ると実感がまた違うよね。その後も色々なことを調べたり実験もして、水を大切に使うためにどうしたら良いかしっかりまとめて発表していました。いったん展示会場に戻って様子を見ながら、5年生の発表も観覧。リハーサルもカッコよかったけど、今日もしっかり踊って演奏もバッチリ。

 

12時を過ぎて、発表会も無事終了。子どもたちが演目を終えて賑やかに下校するところが展示会場から見えて、秋ちゃんも見送りに出る。見送り後の4年生のさろまこ先生が、展示会場に。

 

ひとつひとつ解説しながら、最後にリバーネームの映像を見る。そのうちに昨日の6年生のお母さんたちも来てしばし鑑賞会。

 

しばらくすると5年生の子どもたちかな?下校前にやって来て、リバーネームの映像作品を、秋ちゃんと見て行った。

 

コロナ禍後の人の流れの作り方ではあるけれど、もう少し頭が働いていたら体育館へ向かう流れが左側通行ということに気がつけただろうか。


普段から左側通行が当たり前だから忘れがちだけど、もし何かで流れが滞るなら、右側通行だって間違いじゃない。左側から右って時計回りだけど、右側から左だと地球と同じ反時計回り。もちろん、左側通行の理由もちゃんとあるけれど、仕切りがあるなら、右側通行も一方通行と変わらないし。。。カタツムリもあたまのつむじも左巻きがあるんだし。。。。

それぞれの線からはみ出すのではなく、線に沿って美しく描く。もう少し前から動きがわかっていたら、先生たちと一緒に考えられたのかな?そう思うと、小林氏がいつだったか「アーティスト・イン・スクールのコーディネーターは先生とのちょっとした会話を頻繁にするのが大事なんですよ」と言っていたのが耳に痛い。聞きたい情報は自分から機会を見つけて探っていく。話しやすい空気をまとう。アンテナをしっかり張って。どちらでも良いように色々なやり方を身につけて、短期間でできるように。先生もアーティストも、見る人も困らせずに、自分も楽しむ。

それぞれの優しさを生かせるだけの即興性(その場に応じて対応できる力)と、余白の力。
秋元さんが、できるだけ展示スペースで使うモノの数を少なめに。。。そうやって最後まで残していたホワイトボード。あのホワイトボードがあって良かった。あくまでも今日は子供たちの学習発表会がメイン。であるものの、転校生秋ちゃんの発表会。。。アーティスト秋元さなえさんの展示の初日でもあり、子供たちの発表会に花を添えて。。。。秋ちゃんから子どもたちへ!展示期間の約一週間、子供たちが楽しく過ごして、何か発見があれば、うれしいな。

次は、12月2日。ギャラリーツアーのある、最終日です。

 

※このブログは弊社(一般社団法人AISプランニング)が実施しているコーディネーター育成プログラム参加者が書いています。

コーディネートサポート&ブログ/iso(磯田)