・あらすじ・
謎の手紙に導かれ屯田小学校に訪れた西脇さん。
「屯田小学校に行って子どもたち聞けば、ソレ(脚本)ができあがる(らしい)」という言葉を信じ子ども達を観察したりお話したり問いかけたり、俳優のアイカさんと子ども達と一緒に稽古をしたりしています。先週から中休みに各学年のフロアで出張稽古をはじめて少しずつ劇の形がみえてきそうな気配もあり…。
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9月30日の記録
出張稽古の準備も板についてきた西脇組。今日の中休みは出張稽古in三・四年生フロア。昼休みのロビーでの稽古にもたくさん覗きに来てくれる三・四年生。授業で使った辞書を返しながらいつもの教室エリアにふんわり舞台らしきものができていて興味深々。チャイムと同時にワラワラと舞台まわりに子どもたちが集まってきます。
西脇さんから「アイカさんがリンゴをみつけて何回振り向くのが一番しっくりくるか見てほしいんだよねー。」と子ども達に相談があります。
子ども達の中から「5回だとおもう!」と提案がありアイカさんが実際にやってみます。
「うわーーー。多すぎるー。」
「うーーん、本当だったら多分5回な気がするけど。みたらなんか多くみえるー。」
「やっぱり3回なんじゃない?」
「えーーー、ソレも多いよ。2回じゃない?」
などなど子どもたちから様々な感想がでてきます。
子ども達の感想を受けて西脇さんからアイカさんへ2回バージョンと3回バージョンをしてみてとディレクション。2回と3回で意見が分かれるものの、なんとなく5回ではなさそうだと子ども達の意見がまとまります。その後、西脇さんから「他のシーンもやってみたいから誰か“声”と“おまわりさん”してくれる人―」と投げかけると、続々と“声”志望者が。
今回は楽器隊も舞台の上に設置したので楽器の周りにも子ども達が集まります。たくさん集まる子ども達に連れられて新たな子ども達が「なんだ、なんだ?」と集まります。フロアの色々な場所で「りんごが1つありました」をキッカケに様々な目的で集まった多様な子ども達の集団が見受けられました。
今回の出張稽古でのおまわりさん役は二人組の女の子。仲良くアイカさんを問い詰めます。ここで西脇さんから警察に見つかったリンゴをごまかすためのアイディアを募集。最後の出張稽古フロアだからかアイディアの被りが多くでてきて悔しそうにする三・四年生たち。でもソコは柔軟な子ども達。ソレがダメならばコレはどうだと「イヤリング」「ヘアピン」「キーホルダー」「ジッパーのチャックのもつところ!」等またもや新しいアイディアが出てきます。
そのアイディアをもとにもう一度稽古にはいるアイカさんと子ども達。
西脇さんがやっていたプロンプター役(役者へ次のしゃべる言葉を教えてくれる人)が面白そうだったのか、西脇さんと一緒にプロンプターをしてくれる子が現れます。自分が指さした言葉を役者が話してくれることが嬉しそうにみえました。そんな素敵な稽古の途中で着ベルのチャイムが鳴り、蜘蛛の子が散るように解散。集まりがはやかった分、戻るのも早い三・四年生。そんな学年の特徴もみれた中休みの出張稽古でした。今日は画家の木野羊さん(きの・ひつじ)も見学にこられ、一緒に発表会のアイディアをふくらませます。ふくらんだ発表会のイメージをもったまま昼休みの稽古へ突入。
今日も六年生のいつもの女の子が駆け足で稽古に合流。さっそくアイカさんクックとおまわりさんの二人稽古が始まります。台詞を覚えてアイカさんとやりとりをしている姿に唸る西脇さん。
その後もゾロゾロと子ども達がやってきてきます。「僕もヤリタイ―」「私もヤリタイ―」の言葉を受け、役者チェンジ。クックを四年生の女の子、おまわりさんを六年生の女の子が演じ、楽器隊は五年生の男の子が担当します。劇団・屯田組のできあがり。アイカさんは舞台の前に座りお客さんとなって子ども達がやるクックやおまわりさんを眺めます。
西脇さんが舞台へディレクションしている間も楽器の周りには異なる学年の子どもたちの集団が寄っては去り寄っては去りを繰り返します。そして今回は、少しずつロビーで稽古をしている光景に慣れてきたのか、稽古をしている横で西脇さんのお手紙への返信をする子ども達が。いつものように観客席にお客さんの子どもたちも現れ、いろいろな作品への関わり方が見えます。
西脇さんからの「どろぼうの歩き方ってどんな感じかな?」という問いかけをきっかけに、舞台にあがっていた子ども達が抜き足差し足をしながら円になって歩きます。
「よーし!じゃあそんな感じで一回やってみよう。」
の言葉を言い終わる前に着ベルがなり、本日の昼休み稽古も終了。ロビーで西脇さんへの返信を書いていた子たちはポストに投函して各々の教室へ戻っていきました。
次回、学校に来るのは2週後。西脇さんから新たなお手紙も出しますよーとのことでたったので、この2週間で学校の中でどんなことが起こるのかとても楽しみです。
※このブログは弊社(一般社団法人AISプランニング)が実施しているコーディネーター育成プログラム参加者が書いています。
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